研究内容 -系統連系-

太陽電池,燃料電池などによる直流電源から交流の系統へ電力を供給するために必要とされる系統連系のシステムに関する研究を行っています。システムへの要求として,小型化・長寿命化・高効率化などがあり,これらを実現する回路トポロジーや制御方法を検討しています。

パワーデカップリングに関する研究

従来では直流中間電圧の安定化のため電解コンデンサが用いられますが,寿命低減やシステム体積増加の要因となります。これを回避するためアクティブパワーデカップリング方式を適用することで,電解コンデンサの代わりにフィルムコンデンサやセラミックコンデンサが使用可能となり小型,長寿命化が可能となります。

高速外乱補償によるインバータ制御

連系リアクトルを小型化するためにSiCやGaNの適用が盛んに検討されていますが,連系リアクトルの小型化は外乱抑圧性能の低下を招きます。この問題点に対して高速外乱補償を適用することで,連系リアクトル小型化による出力電流ひずみ悪化を抑制し,瞬時電圧低下時の事故時運転継続性能(FRT:Fault Ride Through)を実現することができます。


高パワー密度3kW系統連系インバータ試作機

小型連系リアクトル適用時のFRT動作波形